2019年3月30日土曜日

新情報アップデート 10x Genomics

ブログの更新は随分とご無沙汰していました。2019年が始まり、アメリカ企業なのでQ1(1月〜3月)が始まり、日本ではこの時期は年度末。会社として新しい計画が動き出すと共に日本のアカデミアでは締めの季節。

もうすぐ新年度も迎えるタイミングですので、この際新情報をアップデートします


2月のAGBTでも発表されましたが、10xでは今年、3つのアップデートがあります。
ひとつめは「免疫プロファイリングデータベースの公開」
20万ものT細胞をターゲットにして、細胞表面タンパク質の発現、抗原タンパクの特異性、5’側の遺伝子発現、VDJ領域の完全長配列、という種類の情報を一度に、同一細胞から得たデータです。こんな大規模な解析は今までなかったと思います。
これがまもなく公開されます。このようなマルチオミクス解析が、Chromiumを使えば誰でもできるようになったのは、NGSが登場した時の衝撃に似ていると思いません?

二つめは「Spatial Transcriptomics」
これは前回も紹介しましたね。無数のウェルが仕込まれたスライドガラス上に、サンプルの切片を固定し、ウェルの中にあるバーコード付きのオリゴでサンプルのmRNAをキャプチャー、その後NGSで読みます。バーコードは各ウェルの位置情報と対応しているので、後でRNAの発現値と位置情報を結びつけて解析することができる、そんな技術です。
組織のどこに、どんな遺伝子が発現していたのかがわかるわけです。
これももう少ししたら具体的に、アナウンスされる予定です

三つ目は「Chromium Connect」
簡単にいうとオートメーションシステムです。Chromiumが内蔵されたサンプル自動化装置で、細胞混濁液を用意しさえすればあとはエマルジョン化からそのあとのcDNA作製〜NGSライブラリ作製まで自動で行ってくれる装置です。
夕方細胞が用意できた、っていう時もこの装置が夜中働いてくれるので、作業効率を大幅にUPできると思います!

と、ここまでのことでもっと詳細を知りたい方は、こちらから、登録してみてください。
10xから情報アップデートがあったらメールでお知らせが行くようになっています。
登録後にはこれらの説明ビデオも視聴できますよ。ぜひどうぞ!